ジェイゾロフト(塩酸セルトラリン)の官能的評価(6)

(✕だるさ・無気力)
<・薬の量を減らしてもらって気付いたのだが、服用時にだるさや無気力感が出ていた気がする。
薬の量が減ったら意欲的になった。
・胃への負担は少ない>
(3899 りさしさん)

(✕かえってうつ)<少量であれば抗うつ作用があるが、多量(75mgくらい)に服用した際、胸に重しが乗ったような感じで、気が滅入り、うつ状態が強くなった。
人によって合う合わないがあるように感じた>
(3401 れむさん)

ここからは、ジェイゾロフトの副作用についても触れてみましょう。
数は多くないのですが、この薬物は抗うつ薬でありながら、時折うつを呈することがあります。
私自身これまでその処方経過を観察してきたのですが、どのような方にどのような状況でうつが起きてくるのかよく分かりません。
恐らくは、体質の問題が絡んでいるでしょう。
ジェイゾロフトのみならずSSRI全般についていえることですが、これらの症例のように、想定されたものとは真逆の効果が出てくることがあるため、患者さん・処方医師ともに面食らうことがあります。
最近では、この倦怠感・無気力・無関心・感受性低下といったうつ状態に似た症候群を指して「前頭葉類似症候群(frontal lobe-like syndrome)」と表現することがあります。
本来、不安や恐怖を高める受容体の働きを抑制し、抑うつを改善に導くとされるSSRIですが、人によっては衝動性を抑える受容体の働きまでも鈍くなる可能性が指摘されています。
また、ジェイゾロフトなどSSRIの長期間使用により、前頭葉および脳幹のノルアドレナリンやドーパミン活性が低下し、このような症状が惹起されるとも考えられていますが、詳しいことはまだ分かっていません。
いずれにせよ、SSRIの処方変更については、漸増・漸減が鉄則になります。

(つづく)

熊木徹夫
(あいち熊木クリニック
<愛知県日進市(名古屋市名東区隣)。心療内科・精神科・漢方外来>
:TEL: 0561-75-5707: www.dr-kumaki.net/ )

本文は、
『精神科のくすりを語ろう・その2 ~患者による官能的評価の新たな展開~』熊木徹夫(日本評論社) )
から抜粋した記事です。

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