大切なご親族・ご友人を、紹介していただくことについて

<大切なご親族・ご友人を、紹介していただくことについて>

いつも当院での治療にご賛同・ご協力いただき、ありがとうございます。

当院に通院いただいている患者さんより、大切なご親族・ご友人を紹介していただくことがよくあります。

これは、治療に当たっている私や、当院で治療支援を行なっている当院スタッフにとって、大変嬉しいことです。
私たちが日頃行なってきている立ち居振る舞いについて好評価をいただけなくては、ご自分のまわりの大切な方々を委ねることなどされないはずですから。
ただ、精神科クリニックでの治療においては、それをただ手放しで喜び、無条件に受入れることができない事情があります。

精神科主治医は、内科主治医などと同様、患者さんの健康について管理する役目を担っていますが、実はそういった役目だけには留まりません。
患者さんの精神の健康を維持し、生活が崩れないように援助するためには、患者さんの生活に深く介入しなければならないことがままあります。また患者さんをなにがしかの不利益から守るため、平たく言えば“患者さんの味方”になることも大きな役目です。

仮にもともと仲のいいご夫婦がいて、そのうちの一人(例えば奥さん)が患者さんとして、ある精神科医にかかっていたとします。その精神科医に絶大な信頼を置くようになったために、奥さんはご自分のご主人を同じ精神科医に紹介して、ご夫婦双方の受診が始まったとします。
双方が仲の良いうちはいいのですが、あるときひょんなことから二人が仲違いし、急激に関係が険悪なものとなり、離婚の危機にまで至ったとします(そんなこと!と思われるかもしれませんが、意外によくあることです)。
双方の秘密を知る精神科医が、双方の肩を持とうとする場合、どう立ち振る舞えばいいか途方に暮れることになることは、想像に難くないでしょう。
実際にこの三者の関係が深まってからの決裂であるなら、治療は迷走することになるのです。

上記のご夫婦のように、後々利害の衝突が起こることなど、想定したくはないのですが、そのようなことが起こってからでは遅い。そのため当院では、奥さんに引き続きご主人と治療関係になる前に、次のような「治療契約」を行なっています。(もちろんご夫婦だけの問題ではありません。その他の親密な関係においても、同様の扱いを行なっています)

[★患者さん双方(上記の場合、ご夫婦)に万が一、利害の衝突が起こってくるならば、最初に診ている患者さん(上記の場合、奥さん)の治療関係継続を優先し、後から診ることになった患者さん(上記の場合、ご主人)との治療関係を解消することとする]

このような、精神科治療独特の難しさをご理解いただければ幸いです。
そのような点をご理解いただいた上で、大切なご親族やご友人に対して援助させていただきたい、そう思うのです。

熊木徹夫(あいち熊木クリニック<愛知県日進市。心療内科・精神科・漢方外来>:TEL:0561-75-5707: http://www.dr-kumaki.net/ )

 

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