ジェイゾロフト(塩酸セルトラリン)の官能的評価(4)

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(SADよくなる)<以前あった他人とかかわる事に対する恐怖、不安が和らいだ気がする。
25mgでも、多少自分に自信を持てるようになり、前向きになれた気がする>
(3484 イロハさん)

(視線恐怖解消)<長い間とても苦痛に感じていた視線恐怖が、自分でもわかるほど改善しています。
リラックスして生活できるようになった、と感じています。
薬を飲み忘れてしまうと、翌日非常に頭痛がします>
(3106 家ウサさん)

(考えこまなくなった)<服用してしばらくは特に何もありませんでした。
そのうちにわりといろいろな事柄を深く考えたりしなくなりました。
人に対しての緊張感も以前より無くなりました。
たまにあせったりイライラはしますが、飲む前よりは楽になってきていると思います。
嫌な感じはしません>
(3787 ジョン・ドウさん)

いずれも対人不安が強い方々で、それらが軽減されたということです。
イロハさんは対人恐怖症(現在の疾患名で表現するなら、社交不安障害(SAD)ということになりますか)ですが、楽に暮らせるようになったようです。
軽度の対人恐怖症で投薬を行うことについては賛否両論があり、私も安直にSSRI処方を行うべきでないと考えますが、
1:その対人恐怖により著しく生活領域が制約される場合
2:その対人恐怖の克服のため、あらゆることを試したが奏功しなかった場合
について、投薬を行うことが多いです。
そして、ある種の対人恐怖症に対し、ジェイゾロフトが劇的に効くことがあります。
大きな副作用を引き起こさずに、ジェイゾロフトが使えた場合、「生活の幅が大きく広がった」と感謝されることも少なくありません。

家ウサさんの視線恐怖とは、おそらく自己視線恐怖症(自らの視線が他者を脅かす・他者に迷惑をかけると怯えること)ではなく、他者視線恐怖症(他者から送られる視線が怖い)のことでしょう。
他者視線恐怖症は対人恐怖症と精神病理水準が近く、自己視線恐怖症は醜形恐怖・自己臭恐怖などのような思春期妄想症(これらは、だいたいにおいて「自分が他人に迷惑をかけている・嫌われているに違いない」という強固な妄想をベースとする)と精神病理水準が近いと考えられるからです。
自験例からは、自己視線恐怖症にはジェイゾロフトがほとんど効かない印象です。

ジョン・ドウさんは「いろいろな事柄を深く考えたりしなくなりました」ということですら、強迫的思考が緩和されているようです。
その結果、対人恐怖が緩んだようです。
私は、強迫性障害についてジェイゾロフトを第一選択薬として用いることはありませんが、強迫を解くのに一定の効果があると考えています。

(つづく)

熊木徹夫
(あいち熊木クリニック
<愛知県日進市(名古屋市名東区隣)。心療内科・精神科・漢方外来>
:TEL: 0561-75-5707: www.dr-kumaki.net/ )

本文は、
『精神科のくすりを語ろう・その2 ~患者による官能的評価の新たな展開~』熊木徹夫(日本評論社) )
から抜粋した記事です。

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