糖衣錠を1/4に割るなんて…

2016年4月5日

「糖衣錠を1/4に割るなんて…」

医薬分業が前提となる今日では、クリニックの処方医が処方箋受付薬局を指定することはできない。
しかし、あいち熊木クリニックにおいては、当院の“門前薬局”となっているO薬局で薬をもらっている患者さんが多いのが実情である。
私個人としては、あいち熊木クリニックの門前薬局がO薬局で本当に良かったと思っている。
お世辞を言うわけではないが、患者さん個々人に対し、生活面に配慮したきめ細かな対応をしてくれるからである。
そして、当院の門前薬局であるがゆえに発生する特殊事情として、“薬物の細分化”にも文句一つ言わず対応してくれている。
私は、薬物の処方・服用の根拠として、「官能的評価」(患者・医師双方の主観的服薬・投薬体験)を重視する精神科医である。
私は、体が欲してもいないのに、無駄に薬物を増やすことはよくないと考えている。
“患者さんの体に薬がどのように響いていくか”そして“患者さんの体が本当に必要とする薬物量はどれだけか”を突き詰めていくと、患者さん自身の身体感覚も研ぎ澄まされ、本当に少量の薬物のさじ加減についても自覚が持てるようになってくる。
その結果として、各薬物の最小量をさらに1/2や1/4に割った錠剤が必要となってくる。
実際のところ、この1/4という錠剤の加工に快く応じてくれる薬剤師は、なかなかいないのである。
(開業以前、病院の勤務医の頃は、このような無理な注文に対し、抵抗されたことが何度かある。糖衣錠の1/4などというのは、本当に煩わしいだろうと思う)
実際に、O薬局の薬局長は「官能的評価」のよき理解者である。
私が日常臨床において、臨床感覚を研ぎ澄ませるのも、このような環境が整っているからこそである。

熊木徹夫(あいち熊木クリニック<愛知県日進市。心療内科・精神科・漢方外来>:TEL:0561-75-5707: https://www.dr-kumaki.net/ )

 

<※参考>

治療における「先駆者優先の原則」

一剤一剤に、人生がかかる責任


患者さんと共に、“勇気を持って翔ぶ”ということ

おくすり手帳は、あなたの命綱